ブンイチフェア、始まりました
先日よりお知らせしていたブンイチフェア、スタートしました。
今朝、本が届きましたので、
えいっと並べました。
このへんは、今の季節に特に役立つ本ですね。
皆越ようせい先生の「落ち葉の下の小さな生き物ハンドブック」。最近出たばかりの本です。
今までうみねこでは置いていなかった本を、70タイトルほど新たに投入しました。ハンドブックシリーズは既存の棚と合わせて、ほとんど揃いました。
ちょっとマニアックな図鑑もいくつか。「図説日本のユスリカ」なんか、超ニッチな本なんですけど狂気すら感じるクオリティで実に素晴らしいです…! 読んでてため息が出ます。アセス屋さんも喜びそう。
「日本のスゲ」もいいなー。スゲ属だけでこの厚みのカラー図鑑を一冊出しちゃうって、すごいと思いませんか? しかもお手ごろ価格(税込5,940円)。
ちょいちょいサイン本も置いてあります。
フェアは5月末までの予定です。期間中に文一の本をご購入下さったお客さまには、「BIRDER手帳」と、きのこのポストカード4種セットを進呈いたします。
うみねこ通販にもこれからどんどん追加してゆきますので、遠方の方はぜひ通販をご利用ください。
皆様のご利用をお待ちいたしております。
紙ものが選びやすくなりました
店主が古い紙を際限なく仕入れてくるので、机の引き出しがいっぱいになってきました。これでは見づらい、選びにくい。そこでこんなものを導入しました。武骨なスチール製の書類入れです。ちなみに中古。
どうぞ自由に開け閉めして、お好みの絵柄の紙を探してください。
中でも多いのはアイスの袋やお菓子のパッケージ、ジュースのラベルとか、
古い薬袋。特に虫下しの袋は大好きで、売るあてもないのに仕入れてしまいます。(店主が)
ちなみに、この段の右半分は全部虫下しです。
店主「虫下し多いな~。こんなにあったっけ?」
ひよまめ「……」
近々これらの袋はまとめて紹介します。
明治時代のマッチラベルもこちらに移しました。
それにしても。
10段もあるのに、既に満タンになりかけてるのはなぜなんでしょうか…。
ブンイチフェアやります!
自然史好きの方にはおなじみの出版社、文一総合出版さん。ハンドブックシリーズや各種の図鑑でお世話になっている方も多いのではないでしょうか。
無料配布誌「ブンイチ」の第2号が発刊したことを受けまして、うみねこで「ブンイチフェア」をやることになりました。
無料誌とは信じられないほどのクオリティとボリュームのブンイチ。お店で配布中です。
普段うみねこではハンドブックシリーズと単行本少々、および「このは」を置いているのですが、フェアにあたっては今まで取り扱いのなかったタイトルを70点以上、一気に投入することになりました。特に図鑑類が多めなので、野外観察が楽しくなるこれからの季節に、文一の本は大活躍することでしょう。
期間は4月21日(金)~5月末を予定しています。
期間中の特典として、文一の書籍をご購入いただいた方には「BIRDER手帳」やポストカードをプレゼントいたします。うみねこ通販でご購入いただいた方にも同様にお送りします。
もちろん、「ブンイチ」2号も店頭にて無料配布中です。ご来店の際はぜひ本棚もチェックしてみてください。
星製薬の缶
店内の隅にひっそりと置かれているのであまり注目されていませんが、見る人が見れば目の色を変えるようなものがございます。それがこちら。
ただの薄汚れた缶…と言われればそれまでですが、星製薬の胃腸薬の販促用什器だったものです。もちろん当時物で、大正~昭和初期と思われます。直径約28cm、高さ34.5cm。でかいです。
上面には蝶番があり、半分開くようになっています。
底はこんな感じ。若干破れがありますが、80年くらい前のものということでご了承ください…
店主が星新一ファンで、古い売薬(特に星製薬もの)に興味があるため、こういう星製薬関連の古物が少しずつ増えています。
うみねこ通販にも載せましたので、興味のあるかたはお早めにどうぞ。
昆虫標本販売中
うみねこ通販に、昆虫標本をいろいろ登録しました。今のところ、以下の4つのカテゴリーに分けています。
※未展脚品とは、いわゆる針刺しの標本になる前の、台紙と透明なセロハンで包まれた状態の標本です。形は整っていません。
店主は甲虫屋なので、必然的に甲虫が多くなっています。しかも一般受けしなさそうなものも結構あり、この品揃えで大丈夫なのか? と思わなくもないですが…。まあ、そのうち同好のお客様の目に留まることでしょう。これから掲載数も増やしますしね。
通販には例えば以下のようなものを載せています。
プラチナコガネ。
モモブトハムシ。
ヒゲブトオサムシ。
アリバチ。
オオキバヘビトンボ。
他にも色々ございますので、ぜひ一通りご覧いただければと思います。
追記:プラチナコガネに関するお問い合わせが増えています。
うみねこ通販サイト内の検索で、「Chrysina」と入れて頂けますと、プラチナコガネやウグイスコガネ類だけでソートされます(以下のリンクから行けます)。
いずれの標本も、標本箱は別売りですのでご注意ください。
「日本のレトロびん」が入荷しました
日本の古いガラスびんを集めている人なら誰もが知っているであろう、平成ボトル倶楽部(略称HBC)さん。ボトルディギングの楽しさ、古いガラスの面白さを伝えるこのブログは、びん好きを虜にします。
店主もガラスにはまり始めのころからずっと読んできました。もうストーカーかというくらい、過去記事も全部読みまくりました。読んだ結果我慢ができなくなり、びんを拾ったり掘ったりするようになりました。店主がここまでガラスびんにのめり込む元凶、もとい、きっかけとなった方々と言えます(笑)。その後、びんを通じて交流が生まれ、BOW会長にはうみねこの開業にあたって相談に乗って頂いたり、ご自宅にお招き頂いたりと色々お世話になっておりまして、もう頭が上がりません! 献本も頂いてしまいました。
そんなHBCさんが本を出しました!
日本のレトロびん 明治初期から平成までのレアコレクション:グラフィック社刊
日本の古いガラスびん332点が一堂に会した、眼福ものの一冊です。特にHBCさんの本領であるニッキ水、金平糖びんの項は超楽しい! ガラスびん好きなら必携の本であります。
うみねこ通販にも載せましたので、まだお持ちでない方はぜひどうぞ。既にお持ちの方も、布教や保管用としておかわりしておくと良いと思います!
メカメカしい甲殻類
こんばんは。昔から金属製品が大好きなうみねこ店主です。
理由は分かりませんが、いかにもメタルという感じでずっしり重いものが好きなのです。武骨でメカメカしいものならなお良いです。さらに言えば、スマートでいかにも速そうなスポーツカーよりも、工事現場でガコガコ動いている作業車を凝視してしまう傾向があり、こういう人って結構多いのではないかと思っています。
さて、そういう好みをもつ方々のハートを撃ち抜いて爆発四散させるような逸品が入荷しました。いわしスプーンでおなじみ「イワシ金属化」さんの、甲殻類金属化シリーズです。いわしスプーン同様、本物から型取りしてリアルな造形を作り出しています。そして錫の合金製なのでずっしり重いです。これが非常に重要な点で、ただでさえメカっぽい甲殻類のメカ度がさらに上がっています。すなわちカッコいい。
まずはこちら、ソデカラッパ。甲幅約5.5cm。
カッコよすぎて言葉が出ません…。(実は先日、個人的にワンフェスに行ったときに見て即買いしました)
カラッパ(類)は縮こまるとハサミが体の前部に密着し、まんじゅうのように丸い姿になる愛らしくもカッコいいカニです。ペンチのようなハサミで巻貝を割って食べています。
後ろ姿が可愛い。
「オマエノ殻ヲ壊ス...」
こちらはカイメンガニ。カイメンや海藻をもしゃもしゃと付着させている、カモフラージュの名手。
トゲトゲです!
ワタリガニ金属化。甲幅6.5cmほどですが、脚を広げているので結構大きい印象です。
表面の質感の再現度が素晴らしい。ガザミのチャームポイントである遊泳脚もばっちり出来ております。
ゾウリエビ。
うーん、何度見ても見事な造形です。
甲殻類金属化シリーズの中でもこれは特に大きくて重く、200g以上あります。ごつい! ずっしり!
今回入荷したのは上記の4種類です。
これらは現物を手に取って頂くと、その魅力が存分に味わえるのですが、写真ではどうにも伝えきれないのが辛いところです。本当にカッコいいんですよ! 既に店頭に並んでおりますので、ご来店の際はぜひ手に載せて、細部までじっくりとご覧くださいませ。
通販にも載せました。なかなかお店に行けない! という方はこちらからどうぞ。
昆虫大学オリジナル測量野帳が入荷しました
表紙には第一回昆虫大学のときの校章が箔押しされています。(昆虫大学はテーマに合わせて毎回校章が変わるのです)
コクヨの測量野帳には3種類ありますが、これはスケッチブックです。3mm方眼。
コクヨの測量野帳は、発売から50年以上、変わらぬスタイルで販売を続けているロングセラー商品です。屋外で片手に持って筆記しやすいように硬い表紙を採用しており、現場の方々に昔から愛用されています。普段からフィールドノートとして使っている生き物屋さんも多いのではないでしょうか。
少々値は張りますが、ちょっと特別なフィールドノートして使ってみてはいかがでしょうか。
通販にも掲載しましたので、ご注文はこちらからどうぞ。
テントウムシのドミノ
啓蟄も過ぎ、少しずつ日差しが暖かくなってきました。冬眠していた虫たちも動き出す季節です。
こちらはテントウムシの形をしたドミノ。IRISAというチェコの会社が作った製品です。1985年の刻印が捺してあるので、当時はチェコスロバキア社会主義共和国ですね。
多少の色あせや箱の傷みはありますが、なんとも愛らしいドミノです。丸っこいのでドミノ倒しはできません。
日本人にはあまり馴染みのないドミノ、いろいろな遊びかたがあるようです。店主もやったことないのですが。
ドミノ牌には[5,2][3,3]のように、2つの数字が書いてあります。基本ルールは、[3,1][1,5][5,6][6,0]…といった感じで、しりとりみたいに牌を時計回りに並べていき、最初に手持ちの牌がなくなった人が勝ちです。
下の写真の場合、次は右上のドミノを[0,3]の向きに並べればOK。さらに次のひとは、どちらかの翅に3つ紋のあるテントウムシを場に出します。持ってなければ次のひとへパス。
頭の向きは関係なさそうです。第一、普通のドミノには頭なんてありませんし。
ドミノに書かれる数字は0~6で、牌の数は目の組み合わせと同じ28個です。ドミノの種類によっては0~9の物もあり、こちらは総数55個。
今回のテントウムシ・ドミノは古物なので欠番があるかもしれないと思い、すべて並べてみました。…あれ? 牌が34個もあります。
白いボタンを置いた部分は欠番と思しき箇所。なぜか目が0~7まであるし(7の段の欠番は緑のボタンで表しています)、左下の3個は本来なら不要な牌です。どういうこと?
テントウムシの群れを前に考え込んでしまいましたが、全ての牌を使い切る遊び方はあまりないので、支障はないはずです。いっそのこと、新しいルールを考えてしまってもいいかもしれません。
どなたか、遊んでみませんか?
ツノゼミ入荷しました
世界には名前がついているものだけでも100万種くらい昆虫がいますが、その中でも極め付きの奇虫がツノゼミでしょう。
まずはこちら、変てこなツノゼミの代表格たるヨツコブツノゼミ。
海外の昆虫を扱った本にはたいてい載っている有名種です。この突起で一体何をしたいのかはよくわかりませんが、こういうなりで繁栄しているからには何かしら理由があるのでしょう。
こちらはカサホネツノゼミ。
細長い棘があっちゃこっちゃに伸びています。洗濯物を干すのに便利そう。長い角にも目がいきますが、ツノゼミとしては奇妙なほど眼が出っ張っているのも面白い(たいていのツノゼミは小さな目でうつむき加減です)。角は長いですが視界はよさそう。
このHeteronotus属にはハチマガイツノゼミ属という和名が当てられていますが、なるほどハチに擬態している種が多く知られています。
これはどちらかというとアリに似ていますね。アリには咬んだり針で刺したり蟻酸を吹きかけてきたりするものが多くいるので、捕食者にはけっこう嫌われています。アリに姿を似せる生き物が多いのもそのためです。
これはちゃんとハチに擬態していますね。
君はなんだろうね…やっぱりハチかね?(これも同じHeteronotus属)
このお二方はもはや何だかわかりませんね。
奇抜な姿で生き物好きを唸らせるツノゼミたちですが、実際の大きさは数ミリから1cm前後のものがほとんどです。最大の種は2cmちょっとあるものの、それは例外中の例外。当店で初めて現物をご覧になった方はたいてい、「こんなに小さいの!」と驚かれます。大きく写した写真を見慣れていると、どうしてもそう感じてしまうのでしょう。
その例外のツノゼミはこちら。Hemikyptha属の一種(たぶんH. marginata)。ちゃんと測っていませんが、20mm以上はあるでしょう。
冒頭のヨツコブツノゼミが4mmほどですから、この種がどれほど大きいかわかると思います。
堅牢な体に、長く伸びた角が特徴的です。この角は天敵の鳥が飲み込みにくいように進化したのではないかと思います。
現在、うみねこ博物堂の店頭には30種弱のツノゼミ標本があります。いずれも個性的で面白い虫たちですので、ご来店の際はぜひご覧になってみてください。虫めがねもご用意してお待ちしております。