カタゾウムシ展に行ってきた

現在、千葉県立中央博物館では、「おしゃれ虫 カタゾウムシ」展が行われています。

もともと九州大学総合研究博物館で行われていた展示が、千葉にもやってきたのです。カタゾウムシファンとしてこれは絶対に見逃せない! 

 

というわけで行ってきました。

 

ポスターのイラストは中原直子さんの手によるもの。地味なクロカタゾウムシが、ネイルサロンならぬエリトラサロンに勧誘されています。

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P. orbifer「クロカタゾウさんいかがです?」

クロカタ「黒は最大の防御なの!」

か、可愛い…。

 

入口のイラスト。

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中原さんは昆虫の研究者だけあって、描いた虫の形態に矛盾したところやごまかしがまったくありません(この脚を見て!)。生き物の体の作りがばっちり頭に入っている人の絵だなあと感服します。

 

中の展示については行ってのお楽しみということで写真は控えますが、まさに色とりどり、宝石のようなカタゾウたちには見とれてしまいます。カタゾウ自体は小さくても、大きく引き伸ばされた鮮明な写真がたくさんあり、細かな模様や造形を隅々まで見ることができます。眼福です! 

 

見逃せないのがミュージアムショップ。奥村巴菜さんのカタゾウムシグッズがありました。

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かなりの人気で品切れしてしまっていたのが再入荷したとのこと。これ、欲しかったのです。良いタイミングでした。

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子供の塗り絵にもカタゾウムシが。

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カタゾウムシ展は12月20日までの開催です。

未見の方はぜひどうぞ。

 

 

最近、九州大学総合研究博物館の丸山さんが、「きらめく甲虫」という写真集を出版されました。 

きらめく甲虫 (幻冬舎単行本)

きらめく甲虫 (幻冬舎単行本)

 

 

タイトルの通り、ピッカピカに輝く色とりどりの甲虫を、深度合成撮影法という技を用いて隅々までピントの合った写真で紹介しています。展脚はバッチリ決まり、表面には塵ひとつなく、ストロボの光もきれいに回っている素晴らしい写真は感動ものです。虫の写真を少しでもやったことのある人なら分かると思いますが、こんなに質の高い写真を撮るのは大変なことなのです。標本作りから始めて一枚の写真を仕上げるまでに、どれだけの手間がかかっているのでしょうか。

 

その「きらめく甲虫」の中には、もちろんカタゾウムシが紹介されています。カタゾウだけで10ページ以上を割いているあたりに丸山さんの愛着が窺えます。自然科学系の書籍に力を入れている書店に行ったら、ぜひ探して手に取ってみてください。