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おぴんぴんおじさんのピンセットが入荷しました

標本用品

良い仕事は良いピンセットから生まれる。古事記にもそう書かれている。

 

…かどうかは知りませんが、細かい作業をする際には精密なピンセットが必要不可欠です。しかしながら、安くて良いピンセットを手に入れるのはそれほど簡単ではありません。安物は先端がうまくかみ合っていないことも多い上に、妙に堅く、ものをつまむ時の力加減が難しいものが多いからです。しかもしっかりとパッケージに入っている商品は買ってみるまで使い心地がわかりません。お気に入りのピンセットに出会うまで、何度も「外れくじ」を引いた生き物屋さんも多いのではないでしょうか。

 

かねがね、うみねこ博物堂でも良いピンセットを販売したい…と考えておりましたが、それがついに実現しました!

こちらが本日入荷した商品です。

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下が普通のピンセット、上がその良いピンセットです!(わかりにくい…)

 

どう違うかというと、「研ぎ」の有無であります。先端を砥石でギンギンに研ぎ上げ、新品そのままの状態ではできなかった細かい作業もできるようカスタムしてあるのです。

研いだのはこの方、伊丹市昆虫館の長島聖大さん(通称おぴんぴんおじさん)。

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このように、アルカンサスストーンという砥石と油を使い、顕微鏡下で一本ずつ研いでいます。

 

拡大して比べてみると一目瞭然。

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微小な昆虫の標本を扱う場面では、これほどの違いが現れます。左がそのままの状態の市販品、右がそれを研いだもの。

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このピンピンに研いだ状態のピンセットを販売いたします。1本1,500円。ちなみにモデルはKFIのK-3GGで、コシが柔らかく使いやすい、虫屋さんの間でも評価の高いものです。本日売場に出しましたので、実際に手に取ってお試しいただけます。

なお、長島さんは時々イベントでピンセット研ぎの実演をされていますが、彼の研いだピンセットを買えるお店は、全国でも今のところうみねこ博物堂だけです。

 

ちなみにおぴんぴんおじさんこと長島さんは店主と同じ大学で、昆虫学研究室の一つ上の先輩でした。店主が学部生の時にピンセットの研ぎ方を教わったのも懐かしい思い出です。しかし卒業してからもこういう形でお付き合いが続くことになるとは、当時は想像もしませんでした…。