あまへそ本の大島ロケ余話
さて、先日発売された、あまのじゃくとへそまがりさんの作品集。
すごい技巧で生み出された革の生き物たち、やたらガタイの良い謎のフランス人モデル、全編にわたり有能極まりない人々が全力でふざけている感…なかなか強烈な中身だったのではないでしょうか。
ツイッターには少し書いたのですが、どういうわけか、うみねこ店主はその撮影ロケに同行していたのでした。とはいっても別に撮影スタッフでもなんでもなく、単に楽しそうだからという理由だけでついて行ったのです(ロケの話があったとき、脊髄反射のような早さで手を上げました)。我ながら自由過ぎる。場所は伊豆大島! 一泊二日!
話には聞いていましたが、本当に真っ黒な土壌。日本とは思えない、荒涼とした風景に衝撃を受けました。
斜面を登る大岡さん。あまへそ本を手掛けたデザイナーで、ブラジリアン柔術紫帯マスター4フェザー級のアジアチャンピオン。最強のブックデザイナーでしょう。
モデルのトーマスもブラジリアン柔術の使い手で、茶帯ミディアムヘビー級の全日本チャンピオン。お茶目で、何をしても絵になるナイスガイでした。
島内のさまざまな環境を巡りつつ、その作品に合った場所で撮影してゆきます。
ヒトノミバッグの撮影準備中。
カブトムシ幼虫のバッグでキメるトーマス。
トノサマバッタを愛でる。
オサガメを背負う男。
(写真はいずれもうみねこ店主撮影)
トーマスはロケの最中、身に着ける作品のモチーフが一体どういう生き物なのかを逐一確認し、ちゃんとわかった上で撮影に臨んでいました。なんて真摯な男なんだ。
海岸ではカメガイ類を始めとした浮遊性の貝がたくさん漂着していたので、撮影の合間に拾って帰りました。
夕日を見ながら露天風呂、夕食は民宿で地のお魚を食べた後で部屋飲みと、撮影以外の部分もたいへん楽しいロケでありました。ご一緒させて頂いたことに果てしなく感謝……!!
その後、各方面の方々がとてつもないエネルギーを注ぎ込み、出来上がったのがこの本です!
キラッと箔押し! あらゆる箇所で、造本のセンスの良さが振り切れている…
コラム執筆陣の豪華さ!
作品の素晴らしさについては、いまさら述べるまでもないですね。
収録されている作品たちは、あくまでも実用品です。そんな使いにくいバッグがあるかー! というツッコミが来ようが、あくまでもバッグはバッグなのです。
いやー、最高としか言いようのない本ですね。こんな素晴らしい作品集に仕上がって、なんだか我がことのように嬉しい。あまへそさんおめでとう!
この作品たちは、今なら池袋のジュンク堂で見られます。この作品集に収録されている生き物たちが一堂に会した、まさに圧巻の展示です(壁面もお見逃しなく)。今月末までですので、ぜひ足をお運びください。
場所は7階の理工書フロアです。
そして当然のことながらうみねこでも販売していますので、ぜひ買ってくださいね。