「わくわく昆虫記 憧れの虫たち」入荷しました

今年は自然科学系の本の当たり年ですね。魅力的な新刊が続々と出版され、生き物好きにとっては実り多き年と言えそうです。

先日、「だから昆虫は面白い」をご紹介しましたが、その丸山宗利先生の著作が新たに入荷しました。 

「わくわく昆虫記 憧れの虫たち」 文・丸山宗利、写真・山口進

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これまでの本とは異なり、学術的な解説は控えめにしつつ、それぞれの虫について丸山さんが幼い頃からの思い出を中心に綴っています。とても抒情的で、子供の頃の思い出特有の、楽しさと懐かしさ、そして時にはもの寂しさが同居しているような情感に満ちています。そして虫好きの、あるいは虫好きだった大人の心に響きます。

 

驚いたことに、本書に使われている山口進さんの写真はほとんどが撮りおろしなのだそうです。掲載する種が決まってからその虫を探し、撮影することで、丸山さんの子供の頃の視点と気持ちが想像できると考えたからとのこと。なんという丁寧な作りでしょうか。

ジャポニカ学習帳」の表紙を長年手掛けられた山口さんですから、その写真の素晴らしさについてはお墨付きです。この贅沢な一冊、ぜひお手元にどうぞ。