「ハンミョウの生物学」が入荷しました

東海大学出版部の新刊です。

ハンミョウの生物学―ハンミョウ類の生態・進化・多様性.

デイビッド L. ピアソン,アルフリート P. ボグラー著/ 堀道雄・佐藤綾訳.

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これはすごい本です! ホントにすごい。何はともあれ目次をご覧ください。

 

序文
日本語版への序文
 第1章 はじめに
  ハンミョウ研究のおもしろさ
  ハンミョウ研究の先人たち
  科学研究におけるハンミョウの価値
第1部 分類的多様性─進化および世界的分布でみたハンミョウ
 第2章 ハンミョウとは
  どの仲間に近いのか
  ハンミョウの特徴
  生活環の各発育段階
 第3章 分類と進化
  ハンミョウ科の分類
  多様性の進化
 第4章 種と種分化
  種とは何か
  なぜ種を問題とするのか
 第5章 遺伝─特異な性決定様式
  染色体と生殖細胞
  染色体の進化と種分化
 第6章 生物地理
  なぜ、ある地域では種数が多く、別の地域では少ないのか
  ハンミョウはどこから、どのようにして来たのか
第2部 生態的多様性─自然環境でのハンミョウ
 第7章 自然を生き抜く
  物理的生息場所の中のハンミョウ
  安定した体内環境の維持
  長期的な環境変化に対する応答
  その他の進化上の問題
 第8章 交配相手の探索と求愛
  性淘汰と雌の選り好みの論理
  交配と繁殖
 第9章 敵からの逃避と回避
  天敵はどんな動物か
  対捕食者形質
  複合的な対捕食者防衛
  防御化学物質─局所的な適応か、歴史的な成り行きか
 第10章 競争者に立ち向かう
  植物と採餌行動
  ハンミョウはどのように競争に立ち向かっているのか
  群集内の共存種の組合せに規則性はあるのか
  ハンミョウの適応放散─何が多様性を促進したのか
 第11章 経済と保全
  経済的な利用価値
  バイオミメティクス(生物模倣)
  保全
  分類群間の比較と統計上の自己相関の問題
  分子レベルの研究と保全
  市民化学者と保全
第3部 生態的多様性と分類的多様性の相互作用
 第12章 今後の研究と統合
  分布パターンの研究
  亜種の研究の必要性
  世界全体での比較
  系統樹の改良とその予測力の強化
  剛毛の配列様式と統合
  気候変動
  結論
付録A ハンミョウの観察と採集
付録B 世界の主な属の自然史
訳者あとがき
引用文献
学名索引
分類名・和名索引
人名索引
事項索引

 

ちなみに判型はB5判です。引用文献は30ページぶんあります。

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原著は「Tiger Beetles - The Evolution, Ecology, and Diversity of the Cicindelids」で2001年に出たものですが、全訳の際に著者側からかなりの量の補足があったとのことで、現時点ではどの言語版よりも多くの最新情報を盛り込んだ内容になっています。しかも訳者のお二人は日本を代表するハンミョウの研究者であり、おかげで読者は最良の訳文で読むことができるわけです。またカラー口絵には、原著にはない生態写真が加わっていて、これも嬉しい点と言えます。

こんなに大盛りな内容で価格は3800円+税! 東海大出版さん、太っ腹ですねー。こんな良い本をお店に置けるなんて、店主は幸せです…。ご来店の際はぜひ手に取って、充実の内容をご覧くださいませ。

ネットでのご注文は以下からどうぞ。

hakubutsudo.shop-pro.jp