モアの椎骨レプリカ
うみねこ博物堂にあるもののなかで、特に古いものがこちら。
モアの椎骨の石膏製レプリカです。
このレプリカはドイツの某博物館の倉庫から発掘されたもので、発見時の状況から推察すると、フランスのヴェロー商会 Maison Verreauxが製作したものと思われます。ヴェロー商会が廃業したのは1850~1860年代と言われているので、少なくともこのレプリカは150年以上前の年代物と言えそうです(台座とラベルは後付けです)。
今から数年前、博物館の収蔵品整理の際、廃棄されそうになっていたこれらの品が救い出され、巡り巡ってうみねこにやってきたのです。
モア(類)はかつてニュージーランドに生息していた巨大な鳥です。6属10種が知られており、どの種も羽は完全に退化して飛ぶことができませんでした。マオリ族が上陸してからは急速に数を減らし、1500年代頃には絶滅したと言われています。
画像はwikipediaより
この石膏レプリカ、全身ぶんで高さ3メートル近くになる展示品だったそうで、一つひとつの椎骨もそれなりの大きさがあります。こんなでっかい鳥が地上を闊歩していた時代があったのです。
これの椎骨は高さ7cmほど(台座含まず)。
これは高さ11cm。
これは13cmくらいです。
石膏なので重量感もあり、例えば本棚などに置いておくとかなりの存在感があります。
謎めいた巨大な鳥が姿を消して久しく、この石膏型も過去の遺物ではありますが、かつて地上に存在した巨鳥に思いを馳せるためのよすがとして、ひとつお手元に置いてみてはいかがでしょうか。